板垣桐紙工業
板垣 好春 さん
いたがき よしはる
住所 : 山形県山形市大字大森576-36
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電話番号 : 0236-87-4139
桐材を薄く削ったものに和紙を裏打ちして作る桐紙。真っ直ぐな柾目の木目を生かした桐紙作りは、ひとつひとつの工程に熟練の技術を要し、最低でも10年の修行が必要とされています。今回の記事は、日本に2軒だけとなってしまった桐紙職人のひとり、板垣好春くん。彼が2004年に越前にお越しいただいたときと、翌年に山形の仕事場にお伺いさせていただいたときのレポートです。

いつもは
イタガキくん
なんて、なれなれしく呼んじゃってますけど…。
山形県の桐紙職人、
板垣好春さんご本人の許認可を頂きまして、
桐紙がどうやって出来るのか?
その全貌を公開します。
イタガキくんの職人としての仕事ぶり、
“おっとこまえ”な一面が垣間見えます。

「全部ひとりで出来るようになるには、10年はかかります。」
と口にしたイタガキくんの、普段より強めの声の調子に、
彼の職人としての自信と誇りを感じました。
かなりざっくりとした説明ですが、
桐紙の作り方ご紹介いたします。
1.桐を割り表面を粗く削る
年に一回の秋田の桐市場で仕入れた桐の木を割って、桐の表面を加工しやすくする。

仕事場の地下室でこの作業は行われます。

出刃包丁の大きい版みたいなもので、桐の木の角を平たくしまして、

グギゥーーッッッん、ギッギー…
大轟音!
機械仕掛けの大きいカンナで桐の表面を平らにします。
そして

こんな状態になります。この側面を
“うすく、平たく、均等に”
削った帯状のものを
きれいに並べて、やっと桐紙になるんです。
2.ていねいに削る
専門用語で“削く(つく)”というそうです。

削き台(つきだい)、と呼ばれる道具。
例えて言うなら“巨大なかつお節削り器”。
まず、削る前の微調整に長年の勘と経験が要るとのこと。

“せん”と呼ばれる、削き台の刃を研ぎ、

セッティング。

ゆっくりと丁寧に桐を削りながら、さらに仕上がりを微調整する。

均一に桐が削れてきたところで、本腰を入れて
“削き(つき)”始める。

しゅるるる〜〜〜…。
・・・見事としか言い様がございません。

削き台の上で、
桐の木を流れるような動きで上下させます。
シー、シュガッ!

…ー、シュガッ!

これはほんとに凄い。芸術の域ですね…。

見る見るうちに、汗ばんでくるイタガキくん。
桐紙職人の真骨頂。

本日はこの辺で打ち止め。

削き台は木製であるため湿度の変化でその表面が
微妙に膨らんだりへこんだりします。
コンマ数ミリのほんのちょっとした変化を嫌い、
作業が終わるとすぐ、削き台にビニールと毛布をかぶせます。
とても繊細なさじ加減を職人に強いる仕事です。
僕も調子にのって挑戦させてもらったんですが…、

左が板垣製、右2枚がミチビッチ製。
どうあがいても厚さがまばら、
形がいびつになってしまうんですよ。
イタガキくんに怒鳴りつけられる前に
あっさり降参させて頂きました。