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芭蕉布の製作過程

芭蕉布(ばしょうふ)は、バショウ科の糸芭蕉から採取した繊維を使って織られます。
沖縄県と奄美群島の特産品で、薄く張りのある感触は涼やか。
夏の着物、蚊帳、座布団など多岐にわたって利用されます。
現在、沖縄県大宜味村喜如嘉(きじょか)の芭蕉布が国の重要無形文化財に指定されています。

 

糸芭蕉の栽培

植付け

株分け、もしくは実生から栽培して植え付けます。

葉落とし、芯止め

下葉を落としたり、背丈の伸びた幹の上部を切り落とし、幹の太さを均一にします。

繊維の取り出し

苧倒し(うーとーし)

植付けから3年を経て成熟した糸芭蕉を切り倒します。

口割(くちわい)

切り倒した糸芭蕉の茎の断面は、25〜27枚の輪層をなしていて、この輪層にそって切り込みを入れながら一枚ずつ剥いでいきます。

苧剥ぎ(うーはぎ)

口割で剥いだものを、さらに繊維の質に応じて2枚に分離します。バナナネシアさんでは細かに13種類に分類します。表側は糸に、残りの部分はバサケーといって芭蕉紙の原料や絣結びに使います。
※この工程で布に使わない繊維部分を芭蕉紙の原料にしています。

苧炊き(うーだき)

剥ぎ終えた表皮を灰汁(あく)で数時間煮ます。

苧引き(うーびき)

エービという竹バサミで繊維をしごき、皮から長繊維を取り出します。布に使えない部分は芭蕉紙の原料にします。
※この工程で布に使わない繊維部分を芭蕉紙の原料にしています。

チング巻き

乾燥させた繊維を紡ぎ易いようにドーナツ型に巻きます。

経糸・緯糸

苧績み(うーうみ)

チング巻きした繊維を水に浸け、細く裂いて結びつないでいきます。この作業が製作工程の中で最も時間を要します。

管巻き

糸の繊維がもつれないように、管串の割れ目に糸をかけてとめ、それを回しながら糸を巻きます。

撚りかけ、整経

糸を丈夫にするために霧吹きをかけながら撚りをかけます。緯糸は撚りをかけず、そのまま使い、経糸は糸車で撚りをかけて整経します。

ニーガシ

染糸は木灰汁で煮ます。

絣り括り・ 絣結び

尺ぐしを絣用の糸に当てながら、バサケーを1〜2枚まきつけ、その上を結びます。

染色

琉球藍、シャリンバイ、モクマオウ、クールなどの植物染料で染めます。

絣解き

染め上がった糸の結びを解いていきます。

糸繰り

杭の間に糸を張り、枠に糸を巻き取ります。

仮筬(かりおさ)通し

整経した地糸に、染糸などを組み合わせていきます。

綜絖(フェエー)通し

巻き取られた糸を筬からはずし、高機の上に置いて綜絖(フェエー)通しをします。綜絖に通した糸を一対ずつ順序よく筬に通していきます。

織り

霧吹きなどで湿気を与えながら、高機を使い織りあげます。

洗濯、仕上げ

織り上げた布を、二本の棒を使ってよく撹拌しながら灰汁で煮ます。その後水洗いして干し、ユナジという粥やもち米を水に入れて発酵させた液に2時間ほど浸けます。再び水洗いした後、両手で経、緯、斜めと布目を整え伸ばします。この工程を二度繰り返し、最後にアイロンをかけて仕上げます。

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