黒谷和紙の超オーソドックスな紙で一点ものの魅力を

創る和紙職人 ハタノワタル

京もの認定工芸師 創る和紙職人

ハタノ ワタル さん

住所 : 京都府綾部市篠田町下岡21

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HP : 創る和紙職人ハタノワタル
ブログ : 創る和紙職人
Youtube :
黒谷和紙 : 創る和紙職人 ハタノワタル さん

ホームページとブログで和紙の魅力を積極的に紹介されているハタノワタルさん。

美術大学を卒業した経験を生かして、店舗や家屋の内装用の手漉き和紙を施工まで一貫して請け負っていらっしゃいます。今までに何度も展覧会を開催し、エンドユーザーと積極的に交流している職人さんです。

2010年9月15日に滝道生と中村聡がハタノさんの仕事場にお邪魔して、和紙を漉いて生活されているその様子についてざっくばらんにお話しを伺ってきました。

ひとりのお客さんに応える技術を持つのが職人

ハタノ家の襖
ハタノ家の襖
竹簀はあれですか。ハタノさんがご自身で買ったものなんですか?高いですものね。20万から30万ぐらい。
ハタノ そうですね。借りているやつもありますよ。
ハタノさんが黒谷に移り住むようになってから購入されたんですか?
ハタノ そうですそうです。
ただ移り住めば漉き始められるというわけでもないんですね?
ハタノ 基本的に移り住んできたらすぐに紙は漉けますよ。道具を買える余裕がある人なんてそんないないですけれど。

僕、これで14年目ですけれど、今ここにいるのが8人位いて。年にひとりぐらいずつ。まぁ、そんなもんとちゃいます。

年にひとりぐらいずつやって来るんですね?
ハタノ 大体そうですね。一年にそれぐらいしか来る魅力がない(笑)
中村 こちらで仕事を覚えてどこか別のところに行かれる方とかはいらっしゃるんですか?
はじまりは生成り-展
はじまりは生成り・・・展
ハタノ いないですね。もう居ついちゃって。居ついちゃってというか、すべて搾取されて(笑)移動費ありません、て。僕、疲れましたって辞める人はおるけど。

僕もここに来たとき5万円しかなくて、バイトしながらやっていましたから。最初給料ないですからね。

昼間はここで働いて技術を覚えて、夜は居酒屋に行ってバイト。

それは大体何年ほどバイトとの掛け持ちは続いたんですか?
ハタノ それは2年半ぐらいバイトしていましたね。

綾部でもチョコチョコと内装の仕事を貰うんですけれどバイトで知り合った人とかね(笑)

中村 ハタノさんは展覧会に積極的ですけれど年に何回ほど、展覧会はやっていらっしゃるんですか?
ハタノ 年に10回位やっていると思います。
中村 やっぱりそうやってお客さんて集まってくるものなんですか?
ワカバン-ハタノユキ制作
ワカバン・ハタノユキ制作
ハタノ そうですね。注文が入ることがありますね。細かい注文はほとんど断ってしまうんですけれど。大きい量をやるのが僕らの仕事なんで。10~20万とかそこそこ大きな仕事なんですけれど。そういう仕事がチョコチョコと入りますね。

この間、山口に行って展覧会をやったんですけれど、展覧会自体では10日ほどやって12~13万円。ほとんど経費で終わりですよね。それで注文が襖の注文と床の注文などで20~30万円貰ってきているんで行ってきて良かったなぁと。

それがある所とない所があるんですけれど。

中村 当たる所と当たらない所と。
ハタノ 当たり外れが凄いあって予想できない(笑)
中村 やってみないことには分からない。去年は良かったけど今年はとか。
ハタノ そうですね。
中村 そういった展示会は始めるきっかけはどういったところから始めたんですか。
関美穂子さんの型染めをした紙を貼った襖
関美穂子さんの型染めをした紙を貼った襖
ハタノ 展示会ははじめはやっぱりクラフト市ですよね。クラフト市で頑張っていろんなところに行って、最初は地方のに逐一出てたんですよ。五年前に。そこからクラフト市に入って、それから声が掛かって展覧会をするようになって現在に至るんですけれども。展覧会自体がしんどいんで止めようかなぁ、と。大きなところしかやらないとか。これからはこっちに引き寄せるような形をやるのに展覧会を企画していこうかなと思っているところです。綾部に呼んでというものを企画して、作ることによって、黒谷和紙、黒谷とか田舎暮らしの魅力みたいなものも一緒に伝えられるし。

準備もかなりできますやろ。地元やし。例えば荷物。山口やったら車で1回分だけやけど、ここやったら5回分ぐらい持っていけたり。そうなると大柄なものもできるし。

中村 ここに来て和紙アーティストの方が元気な感じがしますよね。
無題-s-号
無題・S100号
ハタノ そうですね。僕らの修行て量を作って売るのが元々やったけど、今じゃその方法がなかなかできにくくなってきている。一品物ができる人の方に情報が集中しているというか。量を作って売れるところの需要を持っている人はそれはそれで安心して仕事ができているというか。

随分ここ2~3年で考え方が変わったというか。職人とは量を作れなきゃいけないというのが、職人は多分ひとりのお客さんに対して応えられる技術を持ってなくちゃいけないと。ひとりのお客さんというとロット数とか、そんな量のををやっとったら対応は絶対でけへんし。そういう風にシフトチェンジ、今はしてて。

紙の漉いている量が、昔と比べると1/4位にまで落としていますよね。あとは、加工とか営業とか。1/4位にになりましたね。あのペースでいま紙を漉いていても組合に在庫ばっかりさせてしまって、止めてくれて言われて運営ができていなかったと思うんです。そのシフトチェンジをやっていなかったら。。。

貸切露天風呂の壁面城崎温泉椿旅館
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